ソムリエ・エクセレンスの鐵屋竜朗です。

サンテミリオン、さすが世界遺産!美しい町でした。観光したかったところですが、ワイン造りの現場へ。

メドックの平坦な風景とは全く違います、少し起伏があり畑の傾斜は角度や地面など多彩なテロワールがあると実感しました。

独特のミネラリティ溢れる魅力的なサンテミリオンのワインは、日本の食にあう要素を多く持っています。

自宅のセラーやレストランのワインリストに加えたい一本ではないでしょうか、今回は注目のシャトー・フラン・メイヌをご紹介いたします。

 

 

新しい投資が入り、生まれ変わるシャトー・フラン・メイヌ

シャトー・フラン・メイヌは、サンテミリオンのグラン・クリュ・クラッセ格付けのシャトーになります。

フランス人実業家のジャン・ピエール=サヴァール氏とその家族は2018年2月にシャトーを取得しました。

彼らは環境に配慮したブドウ栽培とテロワールを尊重した醸造を行い、素晴らしい畑に再度輝きを与えたいと願っています。

 

シャトー・フラン・メイヌは遮るもののない景観と2haもの見事な地下セラー(石を切り取った地下の旧採石場、現在はワインを熟成させている)を持ち、

サンテミリオンを訪問した際には絶対にに見学するべき場所であり、毎年数千人のワインラバーを迎え入れています。

またルレ・ド・フラン・メイヌと称したジロンド風邸宅にゲストルームも備えています。

オーガニック農法へ移行中

シャトー名の由来にもなっているフランの丘を背にし、石灰質の偉大な台地の傾斜した土壌にブドウの根が数メートル下ろしていています。

ブドウの樹が植わっているのは、石灰岩の岩肌が露出した薄い粘土層になります。

美しく管理された約7haの畑から毎年25000本前後の赤ワインが生産されています。

 

ブドウ畑は石灰質の台地にあり、斜面は粘土石灰質、麓は泥土を含む粘土質の土壌を持ち、メルロ―栽培に適したテロワールを持っています。

現在ではテロワールやブドウの成熟スピードから畑を細分化し、今トレンドでもある “小仕込み” で良質なワイン造りを行っています。

有機栽培で畑を管理してますが、2019年よりオーガニック農法に準じ、将来的にはオーガニックの認証をうける予定だそうです。

 

ワインのブレンド比率は概ねメルロー種90%、カベルネ・フラン種10%のブレンド比率となっています。

2019年ヴィンテージからはメルロー種100%のワインへと進化します。

オーナーが変わり、コンサルタントもミッシェル=ローラン氏からトマ=デュクロ氏に代わりました。

熟したブドウから濃密で滑らかなワインをつくっていましたが、木樽に印象を下げ、メルロのピュアな果実感、酸味のエレガンスを大切にするより美しいワインを志向しています。

醸造家が代わり、ブドウの収穫タイミングが大きく変わったそうです。

アンフォラも取り入れる最新の醸造設備

建物の時代を感じさせる外観からは想像できない、びっくりするほどの美しい醸造設備です。ワイン造りの本気度が違います。

最新の醸造設備は、小型のステンレスタンク、バリック、ヴォッテ、アンフォラなどならび整然としています。

今後が期待したくなるシャトー、見事に発展したオールドヴィンテージ

オーナーや醸造家をが違う数種類のヴィンテージワインを試飲させていただきました。

時代感、その時のトレンド感じる味わいがあり、商業的な印象を感じるバックヴィンテージではありましたが、

素晴らしい熟成環境で管理されたボトルは若さの艶感と美しさを持ち、複雑に豊かなに発展していました。

 

そして2012年以降の目覚ましい品質の向上、2018年はため息ができるほど出来栄えでした。

新しいオーナーの元、フラン・メイヌらしさがを最大限に発揮できるワイン造りに戻ってきたと思います。

もうサンテミリオンの隠れた美酒とは言わせない、今後がますます目が離せないシャトーです。

評価が上がりすぎて、値段が高騰しないで欲しいところですが、どうでしょうか、、、、

 

シャトー・フラン・メイヌのワインはこちらから